隣のマネージャーさん。



「って、何で結愛が出てくるんだよ…」

俺がそう言って叶多を見ると、叶多は表情を変えずにあたり前にようにさらっと言った。


「だって、レジって結愛のこと好きだろ?」


笑って言った叶多に、俺の足が止まった。

「いや…いやいやいや‼︎確かに、結愛のことは嫌いじゃないけど、その…」
「何…レジって、意外と鈍いんだ?」
「いや…何て言うか……まぁ、はずれてはいないっていうか…」
「はっきりしない奴だなー。俺は入部してからずっと、レジは結愛のこと好きだと思ってたんだけど?」

何か、全部見透かされている気がして叶多から視線を逸らした。

「その反応を見る限り、気づいてるんじゃない?」
「…うるせぇ。つい最近気づいたけど、悪いかよ。」
「何だよ、睨むなって。いいじゃん、俺は応援するよ?ってか、結愛以外はだいたい気づいてると思うけど?レジの結愛に対する想いに。」

それを聞いて、叶多を見た俺の顔は誰が見てもわかるくらい驚いた顔をしていると思う。

マジかよ……

これからが、いろいろとやりにくいと思った。