「ダイちゃん!?だいじょうぶ…」
「良かったぁ…足手まといにならなくて、良かったよぉおーヤスー!!」
床に寝転がったまま、両手で顔を覆って叫ぶように言ったダイ先輩のところに、全員集まった。
「俺…また、ちゃんと試合のコートに立てた…」
「うん、やっぱりダイちゃんとバスケするのは楽しいね。」
「俺…俺、今日コートに立てて、すっげぇ良かった!!」
ダイ先輩は両手を顔からどけると、元気よく笑った。
『バスケは、楽しんだ方が勝ちだぞ?』
ダイ先輩の声が、頭の中でこだまする。
楽しむことがまず先で、勝ち負けはあとにつければいい。
負けても、楽しめれば十分だ。っていうようなダイ先輩の笑顔につられて、全員笑った。
もちろん、監督も。


