「あれ、君は三坂のマネージャーちゃんだよね?」
「え、あ…成田さん…」
「覚えててくれたんだー。それにしても小さいね、君。」
小さいのはわかってて気にしてますから、言わないでください。
ヤス先輩が言った通り、この人は少し神経がおかしい…というか、デリカシーがないのかな?
「あの2人に言っといてよ、絶対に負けないってさ。」
「成田ー、行くぞ‼︎」
「はい‼︎じゃっ。」
それだけ言って、成田さんは走って行ってしまった。
「…ヤス先輩がいなくて良かった…」
ホッとしながら、あたしはみんなのところに向かって急いだ。
「あ、おかえり結愛。」
「ただいま、悠くん。ねぇ、監督は?」
「あぁ、今レジと話してるよ。」
「アップちゃんとやった?」
「やったやった!!ちゃんとしないとミズキ先輩に絞められるから。」
苦笑いして悠くんはまたみんなのところに戻って行った。
「監督、戻りました。」
「おう。ってことだ、頼んだぞ桐谷。」
「はい、わかりました。」
蓮次くんはそう答えて監督にペコッとお辞儀をすると、悠くん達のところに戻った。
「…よし、策略練るぞ。おい、部長。お前も加われ。」
勇大先輩も呼んで、3人で策略を練り始めた。


