「はぁ…はぁ…全員、います、よね?」
「いるいる……って、大丈夫か?」
「大丈夫…はい、これ全員に!!」
結愛は呼吸を整えてからニコニコと明るく笑って、両手に持っている物を見せた。
「え…結愛。何、これ?」
「ん?手作りなんですけど、お守りです!!」
1人ずつお守りの裏に縫いつけてある名前を確かめながら手渡していく結愛。
「ベンチメンバーの俺にもくれんの!?」
「もちろん‼︎三坂高校バスケ部全員でプレーしてるんだから!!」
「結愛ー、ありがとうー!!」
「可愛い〜!!名前まで丁寧に縫ってあるし。器用だね!!」
「ありがとう〜、結愛ちゃん。」
手渡された人から次々と結愛に感謝の言葉が出た。
「それで昨日の夜、徹夜してたのか。」
「うん、昨日苦手な徹夜して良かった〜。みんな喜んでくれてホッとした。悠くんにも、はい‼︎」
「サンキュー!!」
結愛は笑って悠にもお守りを渡した。


