「んんーっ……‼︎」
「…ほら。」
「かがんであげるから、そんな頑張んなくって大丈夫だよ、結愛‼︎」
俺と悠が結愛の背の高さに合わせてかがむとパアッ、と明るい顔になって、ニコニコしながら俺と悠の肩に腕を回した。
「あれ〜、さっき手を中心に出した意味が…」
「ヤスちゃん、細かいことは気にしちゃ駄目だって!!」
「…タクが勝手に出したからそうなったんだろ。」
「まぁ、いいんじゃないっすか?それもそれで楽しかったし!!」
「それじゃあ、締めをお願いします、部長!!」
グッ、と回された腕に力が入る。
それを支えるように、足にもグッと力が入った。
「じゃあ、最後はお決まりの円陣で。明日の試合は絶対に勝ち進んで、インターハイにいくぞっ!!!!」
「「おおおおー!!!!」」
全員が楽しそうな顔つきで腹から出した声は、体育館全体に響き渡った。
「頑張れー!!」
颯汰におんぶされた爽ちゃんも、円陣に加わってきゃっきゃっと笑っていた。


