「ソウちゃん…サアもいい子いい子してあげるよ?」
「……ありがとな、爽……」
「爽ちゃんも、よく頑張ったな。」
監督が爽ちゃんの頭も撫でる。
「う…ふぇえ、…うわぁあーん!!」
「あ、監督が颯汰の妹泣かした!!」
「駄目ですよ〜、監督〜。」
「ダイもヤスもうるさいぞ。ったく…どうしたもんか…」
気まずそうに頭をかいた監督を見て颯汰くんがクスッと笑うと、爽ちゃんを抱き上げた。
「爽ー、頑張ったな‼︎兄ちゃんよりすごいぞ‼︎」
「うぅ…ソウちゃん、も、よく頑張った、な‼︎」
「あははは!!俺の真似か、可愛いぞー!!いてっ…」
大きく笑った後、颯汰くんは少し顔を歪めた。
「おい、颯汰口切ってるぞ。」
「あ、マジだ。血の味がする…」
「ほら、絆創膏はってあげるからこっち来て、颯汰‼︎」
「あ、はい。何か、みんな優しくね?」
そう言った颯汰くんに叶多くんが普通だよと笑って言うと、颯汰くんは嬉しそうに笑った。


