「おっ、結愛おはよう!!」

いつもと同じように起きて着替えをして顔を洗いに行くと、先に顔を洗い終わった悠くんにおはようと言われた。

「おはよう……って、えぇ!?」
「何だよ、朝から元気だなぁ。」
「ゆ、悠くんがあたしより早起きしてる……雪が降るかもしれない…」
「何、失礼な!!俺だってね、やればできるんだよ。大会の予選が始まる1週間も前になればさ。」
「あ、そっか。じゃあ、しばらくは自分で起きてくれるんだ!!」

そう言うと悠くんに頭をこずかれた。

本当のこと言っただけなのに……

「結愛の怪我の具合はどう?よくなってきた?」
「うん、もうかさぶたになってきてるよ‼︎」
「そっか、なら良かった‼︎でも、まさかレジが結愛を抱えて保健室に行くとは思わなかったなぁ。」

思い出すように少し上を向きながら言った後、悠くんはあたしを見てニッと笑った。