「明乎なんでいるの?」
「雛ちゃんを迎えに!間に合ってよかったです。まぁ、役に立たなかったけど」
「そんな事ない、ありがとう」
明乎は顔に手を当て、微笑んで雛生に囁く。
「主上が、一番心配してらしたんですよ?ここに駆けつけたがっていた…。ちゃんとお礼を伝えて差し上げてくださいね」
手当て受けてきます、そう言って明乎は去っていく。少しの間、雛生はぼんやりと立っていた。
雛生の手を沚依がそっと触れた。
「沚依様…、私はなんなんでしょう…」
「重要なことは、それではないのです。もう、星は廻りだしたわ。あなたはきっと、いろんな選択を選ばなくてはならないでしょう。けれど、あなたがあなたという事。忘れないで…」
言い知れぬ恐怖がわいて、手が震えた。沚依は大丈夫といって、微笑んだ。
「羽佳!!どうして…」
「彰榮!ああ!彰榮!」
羽佳はふらふらと家から出て彰榮を抱き締めた。彰榮もその感覚を確かめるように抱き締め返す。
「君に、もう、会えないかと思った…!」
「私もよ、ずっと夢の中にいたみたい…!会えてよかった…!」
彰綺は呆然とそれを見つめた後、羽佳に声をかける。
「もう、大丈夫みたい、どうしてかしら、何も聞こえないすごい深い場所にいた気がするのに、彼女の声が聞こえたから、戻って来れたの」
羽佳は雛生を指差す。彰綺は戸惑いの色を浮かべながら、雛生を見た。
もう、誤魔化せない。
そう悟った雛生は息を吐き出す。
「私が朱色の巫女なの、なんの力も持っていなかったただの小娘」
「雛生が朱色の…巫女…?」
「雛ちゃんを迎えに!間に合ってよかったです。まぁ、役に立たなかったけど」
「そんな事ない、ありがとう」
明乎は顔に手を当て、微笑んで雛生に囁く。
「主上が、一番心配してらしたんですよ?ここに駆けつけたがっていた…。ちゃんとお礼を伝えて差し上げてくださいね」
手当て受けてきます、そう言って明乎は去っていく。少しの間、雛生はぼんやりと立っていた。
雛生の手を沚依がそっと触れた。
「沚依様…、私はなんなんでしょう…」
「重要なことは、それではないのです。もう、星は廻りだしたわ。あなたはきっと、いろんな選択を選ばなくてはならないでしょう。けれど、あなたがあなたという事。忘れないで…」
言い知れぬ恐怖がわいて、手が震えた。沚依は大丈夫といって、微笑んだ。
「羽佳!!どうして…」
「彰榮!ああ!彰榮!」
羽佳はふらふらと家から出て彰榮を抱き締めた。彰榮もその感覚を確かめるように抱き締め返す。
「君に、もう、会えないかと思った…!」
「私もよ、ずっと夢の中にいたみたい…!会えてよかった…!」
彰綺は呆然とそれを見つめた後、羽佳に声をかける。
「もう、大丈夫みたい、どうしてかしら、何も聞こえないすごい深い場所にいた気がするのに、彼女の声が聞こえたから、戻って来れたの」
羽佳は雛生を指差す。彰綺は戸惑いの色を浮かべながら、雛生を見た。
もう、誤魔化せない。
そう悟った雛生は息を吐き出す。
「私が朱色の巫女なの、なんの力も持っていなかったただの小娘」
「雛生が朱色の…巫女…?」


