さすが、僕の仲間、意外と常識人の空平さん、空平さんならこの間違いを訂正してくれるはず、そう思い、葉深は熱い視線を投げかけた。
「主上、重要な事を忘れてます、やっぱり寝台に持っていきたいだろうから、等身大にしなきゃ」
熱い視線は一気に冷め、コイツ、と空平を葉深はみるが素知らぬ顔でニヤリと笑う。
諦めず葉深は、そういうことじゃないよね、ね、と今度は志臣に視線を流すが、その目線を華麗に流し、ぽんとを手を叩き、すまない、葉深わかってあげられなくて、と頷いた。
「至急、細工師に依頼しよう。勿論、礼には及ばない、葉深にはいつも世話になっているからな」
どんどん話が明後日の方向に飛んで行くのに耐えきれなくなった葉深は、「もう、やだ、バカヤロー」といいながら鍬定の間を元気良く出て行く。勿論かるちゃん人形を持って。
「葉深は優しいな、かるちゃんも持って行ってくれたぞ」
「そっすね。可愛い三十路の絶滅危惧種ですから。」
志臣が意外と本気で可愛い三十路の絶滅危惧種、葉深に等身大のかるちゃん人形を作ってあげよう、と思っているのは誰も知る由もなかった。
「主上、よろしいでしょうか」と外から声がかかり、慌てて志臣は返事する。
「誰だ」
「翠官の、奈霧と申します」
「ー…ああ、主上、彼を今日は主上に会わせたかったんです」
空平はそういうと背の高い痩せ型の大男を部屋に招き入れた。
ちょっと、いや、かなり汚めの白衣を着た奈霧は、変わらずといった感じで無愛想に頭を軽く下げた。
「奈霧、相変わらず、汚いねー」
「めんどくさくてね、最近は立て続けに色々起こるもんだから。」
悪びれる様子もなく空平に言った後、ぼさぼさの髪をかきあげた。切れ長の目は眠たそうに、辛うじて開いているように見える。形の整った目鼻立ちだが、汚らしい雰囲気で全てを無に帰している。
まだ少し状況の掴めていない志臣に空平はいった。
「主上、重要な事を忘れてます、やっぱり寝台に持っていきたいだろうから、等身大にしなきゃ」
熱い視線は一気に冷め、コイツ、と空平を葉深はみるが素知らぬ顔でニヤリと笑う。
諦めず葉深は、そういうことじゃないよね、ね、と今度は志臣に視線を流すが、その目線を華麗に流し、ぽんとを手を叩き、すまない、葉深わかってあげられなくて、と頷いた。
「至急、細工師に依頼しよう。勿論、礼には及ばない、葉深にはいつも世話になっているからな」
どんどん話が明後日の方向に飛んで行くのに耐えきれなくなった葉深は、「もう、やだ、バカヤロー」といいながら鍬定の間を元気良く出て行く。勿論かるちゃん人形を持って。
「葉深は優しいな、かるちゃんも持って行ってくれたぞ」
「そっすね。可愛い三十路の絶滅危惧種ですから。」
志臣が意外と本気で可愛い三十路の絶滅危惧種、葉深に等身大のかるちゃん人形を作ってあげよう、と思っているのは誰も知る由もなかった。
「主上、よろしいでしょうか」と外から声がかかり、慌てて志臣は返事する。
「誰だ」
「翠官の、奈霧と申します」
「ー…ああ、主上、彼を今日は主上に会わせたかったんです」
空平はそういうと背の高い痩せ型の大男を部屋に招き入れた。
ちょっと、いや、かなり汚めの白衣を着た奈霧は、変わらずといった感じで無愛想に頭を軽く下げた。
「奈霧、相変わらず、汚いねー」
「めんどくさくてね、最近は立て続けに色々起こるもんだから。」
悪びれる様子もなく空平に言った後、ぼさぼさの髪をかきあげた。切れ長の目は眠たそうに、辛うじて開いているように見える。形の整った目鼻立ちだが、汚らしい雰囲気で全てを無に帰している。
まだ少し状況の掴めていない志臣に空平はいった。


