彗由宮では、雛生と志臣は言い合っていた。というより、一方的に言い負かされていた。もちろん雛生に。
「駄目だよ…そんな事しちゃ、ね、雛ちゃーん、考え直して…」
「猫撫で声出さないでちょうだい!!きもちわるいわ!!」
「ひどっ、その言い方ひどっ、仕事終えた夫に言う言葉じゃないよね…」
しくしく泣き真似をしながら、雛生に抱きつく。だから、苦しいんだけど…。なんとか志臣を引き剥がそうとするが、残念なことにビクともしない。
この馬鹿力っ、と内心で毒つく。
大の大人のしかも男の力なのだから仕方ないけれど。
「あんた何歳よ…」
「ぴっちぴちの27歳よ」
裏声を使って言う志臣に雛生はため息をついた。志臣はさらに抱きつく力を強くして、なんで、と呟いた。
雛生は志臣の頭撫でようと、手をのばし、けれどそのまま引っ込めた。
「天神楽を、破壊する、なんて…」
此の世の理を壊すような、そんな危ない真似、けれど雛生には必要で。
このまま、終わりを待つなんて、もう出来ない。
「おれは、雛と普通に家族になりたいんだよ」
志臣が掠れた声でお願い事をするみたいに呟いた。
私に、
そんな資格はあるのかな?
胡兎は、そんな私を、赦してくれる?
「駄目だよ…そんな事しちゃ、ね、雛ちゃーん、考え直して…」
「猫撫で声出さないでちょうだい!!きもちわるいわ!!」
「ひどっ、その言い方ひどっ、仕事終えた夫に言う言葉じゃないよね…」
しくしく泣き真似をしながら、雛生に抱きつく。だから、苦しいんだけど…。なんとか志臣を引き剥がそうとするが、残念なことにビクともしない。
この馬鹿力っ、と内心で毒つく。
大の大人のしかも男の力なのだから仕方ないけれど。
「あんた何歳よ…」
「ぴっちぴちの27歳よ」
裏声を使って言う志臣に雛生はため息をついた。志臣はさらに抱きつく力を強くして、なんで、と呟いた。
雛生は志臣の頭撫でようと、手をのばし、けれどそのまま引っ込めた。
「天神楽を、破壊する、なんて…」
此の世の理を壊すような、そんな危ない真似、けれど雛生には必要で。
このまま、終わりを待つなんて、もう出来ない。
「おれは、雛と普通に家族になりたいんだよ」
志臣が掠れた声でお願い事をするみたいに呟いた。
私に、
そんな資格はあるのかな?
胡兎は、そんな私を、赦してくれる?


