この日…
優都と一緒に帰らなければ…
あんなことは起きなかった。

「ねぇ…優都…」

「んー?」

「さっきから誰かにつけられてるような
気がする…」

「え…
確かに気配感じる…」

「どうする?」

「架那…
ダッシュするぞ!!」

「え!?」

「行くぞ!!」





「きゃーっ!」
ドテっ
架那が転んだ。

「架那!」

「いてて…

真未…」

「探したよ…架那…」

「真未だったんだ…
つけてたの…」

「うん」

「架那こいつ誰?」

「隣のクラスの…
岩田真未…」

「あたしね…
優都くんの事すきだった」

「え」

「だから今架那が邪魔なの!
だから死んでくれる??
あたしのために…

来て!!

みんな優都くんに
思いを寄せてる子たち…
お願い…架那」

真未はナイフを持っている

架那の手が震え出す。
「ま…み…
ダメ…やめて…」



「ゆ…うと?」
ドサッ

「優都…
優都?優都!優都!」

「架那…
俺がいなくても精一杯生きろ…
俺が死んでも…
架那だけは絶対に…っつつつ
幸せに…なれつつつつつ!!」

「ゆ…うと…」