君には言えない

帝人side

今日、武藤さんに押し倒されてキスをさ

れた。その瞬間、彼女の想いに気づいた

。だけど、武藤さんに「冗談だよね?」

なんて言ってしまった。その時の武藤

さんの悲しそうな顔が頭に焼き付いて離

れない。彼女は冗談だと言ったけど、ご

めんなさい、と何度も謝る彼女の瞳は涙

で濡れていた。それを見て俺は冗談なん

かじゃないと悟った。

今日、武藤さんは学校を休んだ。

「そりゃそうだよな...気まずいもんな...」

俺はなんであの時冗談だよね?なんて言

ってしまったんだろう。

そうこう考えていてモヤモヤした今日は

なにも手につかなかった。武藤さんに謝

りたい、気まずい、そんな気持ちが揺れ

ていたのだ。

「よしっ!決めた!!」