「...なぁ、華恋」





「ん?」




笑いすぎてお腹が痛くなった頃、慶太が私の名前を呼んだ。





「...明日から毎日、放課後ここで待ち合わせしねぇ?」





ここ...って音楽室?





毎日...?





「...うんっ!」




いつもと同じ音楽室が、いつもより特別に感じた。





...ねぇ、お父さん、お母さん。





私、この人は...慶太は信じてみようと思うの。





だから...空から見守っててね。





私はそっと目を瞑って天国のお父さんとお母さんにそう呼びかけた。