「あっはい!?」

急に声をかけられてびっくりする私を見て、笑いながら先生はドアを開けて「どうぞ」って言いながら中へ案内してくれた。

お目当ての先生に奨学金の話を聞き終わり、教室に戻ろうとする。

「さっきの先生、優しかったなぁ…しかもかっこよくて…」

でも、私にはまだ先生を好きになるなんて考えてもなかった。

というのも、性格が悪くて教え方が下手な先生がいてクラスの友達がそいつのことを好きだったから。

先生は独身で彼女はいなかったけど、周りの目が冷たかった。

しかも、いくら高校生とはいえ生徒は生徒。先生からはただの子供にしか見えないんだ。そう思ってた。