「…そうか?でもオレ、第一志望、落ちてるし。」 「え。それ、どこ?」 「白松。」 「⁉」 それは…受かるのは不可能なのでは…? でも実際に受かってる人もいるからね。 白松の偏差値は知らないけど、波島よりは、高い。 私は、話を逸らそうと、口を開いた。 「侑樹も、私のこと、覚えててくれたのね。」 「そりゃあ。」 侑樹の声が小さくなる。 「あのことがあったし。」 私は少し俯いた。