私は、急いで階段を駆け降りる。
んー、何があったんだろう…。
撮影かな?
今日はなかったはず…。
靴を履き替え、校門に向かって全速力。
りりさんは、私に気がつき手を振っている。
「はぁ、はぁ…り、りりさんどうしたんですか?」
最近走ってなかったせいか、息が荒い。
「今日、いきなり撮影が入っちゃって。
ゴメンっっ!!
ってことでコレに着替えて★★」
りりさんは、クスクスっと笑い大きな紙袋を差し出した。
それを受け取り中を見ると…紺の花柄パンツとフリルのついたガーリーブラウス、襟にキラキラが着いてる薄いジャケット。
そして、バックリボンが着いてる可愛いパンプスが入っていた。
このデザイン…“lovePeace”のじゃん。
「これ…」
「そぅ、lovePeaceのよ(☆。☆)
今回のblack★cafeでね、デート特集すること になって♪」
りりさんは、地味にウィンクをした。
black★cafeって事は、伶君もいるよね?
姿が見えないけど。
「了解です。あれ、伶君は??」
私がそう聞くと、いきなり手を引っ張られて車に無理やり乗せられた。
え?
背中に冷たい感覚…。
「あー誘拐じゃないよぉ~。
今千尋、不細工モードでしょ??
だから、コレにどこかの公園でささっと着替 えて、また学校の校門に戻るの♥
そこで伶君を乗せる。こんな感じ♪」
りりさんは、私の気持ちに察したように
話し始めた。
公園でささっと着替える?
笑っちゃうね(ノ^^)ノ