その声の主は誰? あたしを必要としているの? 声が近くなる。 「礼さん、泣かないで…」 泣く? あたしは後ろを振り返る。 歩いてきたところが湖になっている。 花が咲いている。 草原が広がっている。 「俺はここにいるよ…」 声がした。 隣を見る。 そこにいたのは “先生” でした。