そんなあなたは先生でした…(上)


「ちょっと、礼?」

抱きつかれた陽が聞く。

「なぁに?」

あたしは抱きついたまま顔をあげる。


陽の頬は少し紅くなっていた。



「理性飛んじゃうから、離れて?」

「やだぁー…」


やだよ、もっとくっついてたいよ。

だってさっきまでの陽はみんなの王子様だったけど、
今はあたしだけの王子様でしょ?


「礼、キスしちゃうよ?」

「いいよ、キスして……」


陽はあたしの顎に指を添え、
影を落とした。