そんなあなたは先生でした…(上)


神田毅は制服のポケットに手を入れ、
ケータイを取って受話器ボタンを押した。


「よぉ、元気か、佐伯陽?」

電話越しに陽の声が聞こえる。


“礼は無事か!?”

「んー?
あぁ、このお嬢さん?
今から無事じゃなくなるけどー?」

“はぁ!?
おい、止めろ!!!
どこにいんだよ?”

「教えるわけないじゃーん。
そうだなー、じゃぁわっかりにくいヒントあげようかな。
ヒントは神田組の縄張り全部かな?
ちなみに、恭哉くんも一緒だよぉー?」

“ちょっと待て、吉村さんは?”

「今頃、車に引かれて死んじゃったかなぁ?」

“ヒント足りねえよ。
どこっ……”

「早くしないとお嬢さんが危ないからねー」


会話の途中なのにもかかわらず、電話を切りケータイを投げた。



「さぁーてと、、」


ビクッ……


「怖がらないでー、俺は女には手をあげない主義なんだよ。

手は出すけど……」



ニヤッと笑ってあたしの制服のスカーフを取り上げた。