神田毅は制服のポケットに手を入れ、
ケータイを取って受話器ボタンを押した。
「よぉ、元気か、佐伯陽?」
電話越しに陽の声が聞こえる。
“礼は無事か!?”
「んー?
あぁ、このお嬢さん?
今から無事じゃなくなるけどー?」
“はぁ!?
おい、止めろ!!!
どこにいんだよ?”
「教えるわけないじゃーん。
そうだなー、じゃぁわっかりにくいヒントあげようかな。
ヒントは神田組の縄張り全部かな?
ちなみに、恭哉くんも一緒だよぉー?」
“ちょっと待て、吉村さんは?”
「今頃、車に引かれて死んじゃったかなぁ?」
“ヒント足りねえよ。
どこっ……”
「早くしないとお嬢さんが危ないからねー」
会話の途中なのにもかかわらず、電話を切りケータイを投げた。
「さぁーてと、、」
ビクッ……
「怖がらないでー、俺は女には手をあげない主義なんだよ。
手は出すけど……」
ニヤッと笑ってあたしの制服のスカーフを取り上げた。

