「無視してたって言えばしてたかもしれない。でも、嫌いとかそんなんじゃねぇんだ。なんて言えばわかってくれるか検討つかないけど、お前を見てるとココが苦しくなったり熱くなったりするんだ」
ココ……
城之内くんは自分の胸の前で握り拳を作っていた。
「何でだかはわからねぇ。
こんな気持ち初めてなんだよ。
お前と一緒にいると今でも、ほら…」
あたしの手を取り、
さっき作った握り拳の場所に置いた。
早い鼓動が聞こえる。
「だから、劇のシーンでも不甲斐ない感じになっちまうんだ。
それで近づきたくなくてお前を避けた」
そうだったんだ……、
あたしを嫌ってじゃなくて………
「誤解は解けたかな?」
あたしをまっすぐに見て言った。
「はい」
よかったーと言っている。

