そんなあなたは先生でした…(上)


「無視してたって言えばしてたかもしれない。でも、嫌いとかそんなんじゃねぇんだ。なんて言えばわかってくれるか検討つかないけど、お前を見てるとココが苦しくなったり熱くなったりするんだ」


ココ……

城之内くんは自分の胸の前で握り拳を作っていた。


「何でだかはわからねぇ。
こんな気持ち初めてなんだよ。
お前と一緒にいると今でも、ほら…」

あたしの手を取り、
さっき作った握り拳の場所に置いた。

早い鼓動が聞こえる。


「だから、劇のシーンでも不甲斐ない感じになっちまうんだ。
それで近づきたくなくてお前を避けた」


そうだったんだ……、

あたしを嫌ってじゃなくて………

「誤解は解けたかな?」

あたしをまっすぐに見て言った。

「はい」

よかったーと言っている。