「なに?」 「あ、のですね…、どうしてあたしを無視するんですか?」 目をギュッと瞑って答えを待つ。 でも、言葉が返ってこない。 なに? また怒らした? こういうのが嫌なのかな? あたしは恐る恐る目を開けた。 しかし、予想とは違った。 城之内くんは怒っているというより、 哀しそうな切ない目をしていた。 あたしの頬に冷やしていない手を伸ばし、“ごめん”と謝った。 いきなりのことでびっくりするあたし。 すると手を離し、固く閉じた口から言葉が発せられた。