そんなあなたは先生でした…(上)


礼side


全然上手くいかない……。

『はいっ、カットォォォ!!』
脚本の三浦さんの声が響く。


只今、あたしはかぐや姫です。

問題が起きています。

その問題とは、


『なんで、礼ちゃんと城之内くんはそんなに上手くいかないの!!!』

そうなんです。

忘れていた方もいるかもしれませんが、
文化祭の劇であたしはかぐや姫を、城之内くんは5人の貴公子の1人なんです。


「ごめんなさい…」
「ごめんね、三浦さん…」

脚本の三浦さんは想像通りいかなくて苛立っている様子。


だって、ほんと上手くいかない。

無理だよ。

城之内くんとだと何故かダメ。

他の貴公子役さんとは全然大丈夫なのに。


『じゃぁ、先に帝とかぐや姫のシーンから行くわよ!
まずは、帝がかぐや姫に手紙を書くシーンね。
よぉぉーい、スタート!!!』


威勢のいい声で始まった。