「まじ、許せねぇ……」 奏さんはお母さんに手をあげた。 そして、 思い切り……… 「奏、ちょっと待ちな…」 あたしの隣にいた先生は、手をあげた瞬間、素早く動いて奏さんの手を止めた。 「なっ、陽さん!!!」 「いいか、いくらむかついて腸ひっくり返すような糞みたいな人間でも、女には手あげたら男としてお終いなんだよ」 それを聞いた奏さんは力無く手を下ろした。