「ちょっ、涼平!綺麗じゃない手で優梨に触んないで!」
あたしの頭から、さっと温もりが消える。
手…綺麗なんじゃないの?
「なんで触ってんのよ〜!優梨は男子苦手なのよ?ただ、今は涼平が綺麗って言って、しかも優梨自身が弱ってるから触れられても平気だったの!勘違いしちゃダメよ!」
ペラペラと一気に喋った美緒。
『優梨自身が弱ってるから触れられても平気だったの!』
その言葉に、あたしは少しだけホッとした。
あたしが、弱ってるから平気だったって聞いて。
じゃあ、あたしが苦手じゃなくなったわけじゃないんだ!
よかったぁ…。
破らないで済んだ。
自分で作った自分との約束を。

