きらめきシーズン~卒業までの12ヶ月~




あたし達に気付いた雄平は、起き上がって布団で体を隠すようにしながら、


「きゃっ!夜這い!?」


変な声色を使って、みんなを笑わせる。


「トランプで何してたの?」


恵と腕を組んで、さりげなく小宮の隣に座らせながら、そう尋ねる。


「大富豪。俺、今めっちゃ強いから」


小宮が手札を恵に見せるけれど、


「大富豪やったことない…」


その手札の意味がわからず、首をかしげる恵。


そこでひらめいたあたし。


「ねぇ、やり方教えてよ」


恵と腕を組んだのと逆隣に座っていたのは千葉だったので、


「千葉の、見てていい?」


「ん?ああ、いいけど」


千葉の方に寄り、必然的に、小宮が恵に教える状況を作る。


ここに来た目的をすっかり忘れているあたし達。


もっとも、それも形だけのものだったから、誰も気にしていない。


男子は大富豪を再開し、小宮はわりと丁寧に恵に説明しているようだ。


真剣な顔をして頷く恵。


なかなか良い雰囲気が出来上がり、満足するあたし。