初日の宿に着き、大広間での夕食。
ここでもグループごとに座ることになっていて、あたし達は、恵を小宮の隣にすることに成功して満足していた。
恵は美保に助けられながらも、楽しげに会話していた。
香織が雄平の近くになれるようにしてあげたかったけれど、どうしても恵の方を優先してしまうあたしは、親友失格だろうか。
香織と雄平は普段からそれなりに仲が良いし、わざわざ気を回さなくても大丈夫だろうと甘えてしまっているのかもしれない。
協力したくないと、思っているわけではない。
それは、絶対に、違う。
でも、現に、あたしは恵のことばかりに力を尽くしてしまっている。
どうしてこういう行動を取ってしまうのか、自分でもわからなくて、困惑していた。
「雄平君、お肉食べない?手、つけてないんだけど、もうおなかいっぱいで」
「食う!じゃあ杏仁豆腐あげる。デザートは別腹でしょ?」
「やったぁ」
香織は、うれしそうに雄平から杏仁豆腐の器を受け取っていた。
好きな人からもらうデザートは、きっととびきりおいしいだろう。
こうして自分で雄平の向かい側に席を取って、積極的に話しかけている香織を見ると、罪悪感が少しだけ和らいだ。



