あたしはマンゴーかき氷、香織は王道のイチゴかき氷をつつきながら、
「冷たくておいしいね。気持ちいい」
家では到底作れないようなふわふわの氷と、濃厚なシロップを味わう。
だんだんと体も冷えてきて、心地良い。
「受験勉強って大変だね」
香織がため息をつきながら、スプーンを口に運ぶ。
相談は、やっぱり受験のことらしい。
「そういえば、香織の志望校って聞いたことないね」
「んー。親からは英文科のある私立勧められてるんだよね」
「北園女子とか?」
あたしは思いついた高校を上げる。
この辺りでもかなりの名門高校だ。
「そう。全寮制なんだよね。しかも女子校だよ?なんか怖くない?」
後半はちょっと冗談めかして笑う。
「一応、杏奈と同じ公立と、私立は北園女子を受ける予定。そんなことよりさ」
香織は声をワントーン落とす。
「さっき言ってた相談。あたし、好きな人ができた」
突然すぎて、動きが止まった。
口に運びかけたスプーンから、氷がひとかたまり、落ちた。



