新しいクラスでひとりぼっちだったあたしのそばに、気付けばいつもいてくれた。


からかわれて怒ってばかりいたけれど、おかげであたしは暗く沈みこんだりしないで済んだ。


体育大会の日、将太君からあたしを守ってくれた。


その後で無神経なことを言われて泣かされたけど、あたしのことを本気で心配してくれたからだというのが、今ならわかる。


後になってまた将太君が現れた時も、守ってくれようとした。


クラスのみんなが見ていたのに、『三角関係』なんてひやかされたのに、そんなの気にせず、堂々と、あたしを守ってくれた。


夏祭りの日、あたしが犬の鈴をほしがっていたことに気付いてくれた。


そしてそれを、あたしにくれた。


あたしがこっそりいなくなろうとしたことに、気付いてくれた。


大切な場所を教えてくれた。


そんな雄平。


あたしにとってどんな存在?