きらめきシーズン~卒業までの12ヶ月~




雄平と香織のことを考えながらぼんやりしていると、


「はい、杏奈」


突然、目の前に差し出された手持ち花火と、雄平の顔。


「え、あ、どうも」


しどろもどろになりながら、数本の花火を受け取ると、雄平があたしの顔を覗き込む。


「どーした?疲れた?」


ちょっと心配そうな顔を見て、思った。


あたしは淋しかったのかもしれない。


香織と雄平が仲良くなって、取り残されたように感じていたのだと思う。


でも雄平は、こうしてあたしのささいな変化を見逃さない。


それは、きちんとあたしのことも気にかけてくれているということだ。


「全然!元気だよ」


あたしは笑顔を取り戻す。


「さ、花火やろ!」


「おう!」


あたしは雄平と一緒に、みんなの輪に向かって走った。