きらめきシーズン~卒業までの12ヶ月~




ふと、思った。


このままこっそり、どこかへ行ってしまおうか。


雄平は香織を気に入ってるし、香織も、もしかすると、雄平のことが好きなのかもしれない。


思い返してみると、そう思う節はいくつかあった。


今、雄平に向けられる香織の笑顔を見れば見るほど、そうなのではないかと思えてくる。


二人きりにしてあげるべきなのかもしれない。


一度そう考えてしまうと、自分の鈍感さに焦り始める。


香織とは友達なのに。


香織が恋をしたら、一番に応援してあげなければならないのに。


気付いてあげられなかったあたしが駄目なんだ。


そっと、踵を返した。


大丈夫、今なら気付かれない。


一歩踏み出した時だった。