きらめきシーズン~卒業までの12ヶ月~




恥ずかしさのあまり、熱い顔に手を当てていると、


「モテモテじゃん」


雄平が、ぼそっと耳元でささやく。


そのまま歩いて行ってしまった横顔は、これ以上になく不機嫌だ。


あんなことがあったから、もう近付くなという意味かもしれない。


そういえば、あたしはあの日をお礼を雄平に言っただろうか。


あの日だけでなく、今もあたしを守ろうとしてくれたのに。


あたしは、廊下をずんずん歩いて行く雄平を追いかけた。


「雄平っ…雄平ってば!」


呼んでもなかなか立ち止まってくれない雄平の腕をつかむ。


「…なに」


ムスッとした雄平の顔を見たら、自分で呼びとめたくせに、何を言っていいかわからなくなる。


かわりに雄平が口を開いた。


「おまえ、平気なの?あいつと会って」


「え…?」


意味が飲み込めなくて答えられずにいると、


「怖くないか?思い出して辛くない?」


真剣な目が、心配そうに揺れていた。