きらめきシーズン~卒業までの12ヶ月~




雄平の背中を見ながら悪態をついていると、背後からとんでもない発言が聞こえてきた。


「雄平君が一緒で良かったね。あたし達も安心だよね」


他の二人も、うんうんと頷いている。


「全然良くなーい!うわーん!」


泣き真似をしながら一人に抱きつくと、よしよしと頭をなでてくれたけれど、


「でも、ますますかっこよくなったみたい、雄平君。また背伸びたんじゃない?」


またしても、とんでもない発言。


「あいつのどこがかっこいいのよー。ただの意地悪じゃん」


口をとがらせて抗議するけれど、この件では誰もあたしの味方になってくれないことを、もう知っている。