きらめきシーズン~卒業までの12ヶ月~




後片付けを済ませ、誰ともなしに教室に残ったのは、応援団のメンバーだった。


応援団は他のみんなよりも練習時間を多く取ったので、それだけ団結したのかもしれない。


「じゃ、乾杯!おつかれさま!」


缶ジュースで、ささやかなお疲れパーティー。


缶がぶつかる鈍い音が、放課後の教室に響く。


「最後のリレーは燃えたなぁ」


「伊田の追い上げはすごかったな!」


突然自分の名前が出て、ジュースを吹き出しそうになる。


「あたし?すごかったのは雄平でしょ」


「いや、杏奈が二人抜いてくれなかったら、一位は無理だった」


雄平が椅子を斜めに傾けながら、遠い目をして言う。


「そうだよ!杏奈すごかったもん!」


香織がうれしそうにそう言ってくれて、あたしは照れながらもみんなからの称賛を受け取る。


「応援団も、俺達が一番まとまってたな」


そう言うのは、ムードメーカーの森。


「練習がんばった甲斐があったね」


美保がいつものニコニコ顔で応える。


「ここだけの話だけど、うちのクラスのチアのレベル、高かったよな」


森の言葉に、ドキッとする。


雄平のいる場所で、そういう話はしたくなかった。