きらめきシーズン~卒業までの12ヶ月~




体育大会も、残り一種目。


最後の種目は、体育大会の目玉でもあるチーム対抗リレー。


一年生から三年生まで、各クラスから選抜された生徒が参加する。


あたしは、アンカーの雄平にバトンを繋ぐ。


最初はうまくいかなくて、でも練習を重ねた。


でも、今は、自信が持てない。


少し汗ばんだ手をにぎったり開いたりして、大きく深呼吸する。


「杏奈」


耳に馴染んだ声なのに、今は体が強張る。


目を合わせると、雄平はいつもみたいにいたずらっぽく笑って、


「俺を信じろ」


と言った。


それがあまりにもきざったらしくて、思わずふき出してしまう。


あたしもいつもの調子に戻ることができて、


「チームの優勝は雄平の足にかかってるんだからね!あたしがビリで雄平につないでも、ね」


「おう、まかせろ」


雄平は自信満々に言った。


雄平ならやってくれそうな気がした。


でも、あたしだってやすやすとビリに甘んじるつもりは、到底ない。