「そんな格好!?やっぱり雄平だって思ってたんじゃん!いやらしい目で見てたんじゃん!」
「そりゃあ見るよ!男だからな!」
雄平が開き直ったことで、あたしの怒りがさらに増幅する。
「最低!」
朝、雄平が言ってくれたことは、嘘だった。
『かっこいい』と励ましてくれたのは、嘘だった。
そんな嘘に、あたしは喜んでいたなんて、なんて馬鹿なんだろう。
「そっちはそう言うけどな、女子だって見せたくて見せてんじゃねーの?まんざらでもないって顔し、て、」
雄平はそこで言葉を詰まらせた。
あたしが泣き出したからだ。
「ひどい…」
熱い涙があふれ出し、視界をゆがませる。
そしてそれはすぐに決壊し、ポタポタと落ちた。
将太君に襲われた恐怖、雄平が助けてくれた時の安堵、一転して冷たくなった態度、裏切りのような言動、それらがぐるぐると渦巻きながら襲いかかり、頭の中が混乱している。
この涙が何の涙なのか、もはやわからない。
「ごめん、言いすぎた。まじ、ごめん」
オロオロとしながら、あたしの腕に触れる。
体が強張るのが、雄平にもわかったはずだ。
雄平は手を離して、
「俺、最低だな…」
そうつぶやいて、うなだれた。
「ごめん。その服、最後まで、着ててくれよ。さっき言った方が…似合ってるって言った方が、本当だから。今言ったのは、頼むから、忘れて」
それでもあたしの涙は止まらなかった。



