きらめきシーズン~卒業までの12ヶ月~




そして、五科目の試験が終わった。


全力を出せたと思う。


悔いはない。


それは、雄平も香織も一緒だった。


「おつかれさまー!」


三人でハイタッチ。


「ま、あたしは北園女子に合格確実だから、かなり手を抜いてあげたわ」


香織の言葉に、


「なんか宮下、キャラ変わった?」


雄平がおかしそうに笑う。


あたしは、香織の口から北園女子の名前が出て、胸がチクリと痛む。


春からは香織と離れ離れになってしまう。


「香織…ずっと友達でいてね」


淋しさのあまり、香織に抱きつく。


「もー!そういうこと言わない!」


ふざけて『嫌だよ』と言われるかと思っていたのに、香織も淋しそうな声を出すから、泣けてくる。


熱く抱き合う二人に、雄平がぽつりと言う。


「なあ…俺も混ざっていい?」


その声があまりに切実そうに響いたので、あたしと香織は目を見合わせて、思わず吹き出した。


「雄平君はこれからいつでも杏奈と抱き合えるでしょ」


「か、香織っ」


香織の言葉に顔が熱くなり、あたふたとする。


「そうだな。杏奈、おいで」


雄平が両手を広げて微笑む。


「ばっ…ばかー!!」


恥ずかしさのあまり、あたしは一人で走り出した。


本当は、飛び込みたいけれど。


そんなことをしたら、きっとドキドキしすぎて気絶してしまう。