きらめきシーズン~卒業までの12ヶ月~




応援団の練習の後は、各々の出場種目の練習場所に散らばる。


あたしは、今日はクラス対抗リレーの練習が入っている。


一方香織は、


「わーい、玉入れっ」


無邪気に笑い、


「小学生かっ」


あたしはそんな香織をからかいながら、香織の頭をわしゃわしゃと撫でる。


やわらかな香織の髪は、触ると手に心地良い。


玉入れなんて子供っぽくてみんなやりたがらないのだけど、香織があまりにも楽しそうにするから、メンバーが自然と集まった競技。


普通は練習なんてしないのに、うちのクラスは香織が率先して熱心に作戦を立てたりしている。


「あたし、足遅いけど、こういうのなら役に立てるもんね!」


そう力強く言う前向きな香織、すごくいいと思う。


だからみんながついてくるのだろう。


雄平とタイプは違うけど、香織もクラスを引っ張る素質みたいなものを持ってる気がする。


「おーい、そこ。いちゃついてないで。リレー始めるぞー」


雄平がおかしそうに声を上げ、周囲の笑いを誘う。


「うらやましいんでしょー」


あたしは香織をぎゅっと抱きしめてみせる


小柄な香織は、女のあたしにもすっぽりおさまってしまう。


「おーうらやましいぞー。俺も混ぜろー」


雄平はそんなこと言って、また笑いが起こる。


あたし、ちょっと優越感。