応援団の練習の後は、各々の出場種目の練習場所に散らばる。
あたしは、今日はクラス対抗リレーの練習が入っている。
一方香織は、
「わーい、玉入れっ」
無邪気に笑い、
「小学生かっ」
あたしはそんな香織をからかいながら、香織の頭をわしゃわしゃと撫でる。
やわらかな香織の髪は、触ると手に心地良い。
玉入れなんて子供っぽくてみんなやりたがらないのだけど、香織があまりにも楽しそうにするから、メンバーが自然と集まった競技。
普通は練習なんてしないのに、うちのクラスは香織が率先して熱心に作戦を立てたりしている。
「あたし、足遅いけど、こういうのなら役に立てるもんね!」
そう力強く言う前向きな香織、すごくいいと思う。
だからみんながついてくるのだろう。
雄平とタイプは違うけど、香織もクラスを引っ張る素質みたいなものを持ってる気がする。
「おーい、そこ。いちゃついてないで。リレー始めるぞー」
雄平がおかしそうに声を上げ、周囲の笑いを誘う。
「うらやましいんでしょー」
あたしは香織をぎゅっと抱きしめてみせる
小柄な香織は、女のあたしにもすっぽりおさまってしまう。
「おーうらやましいぞー。俺も混ぜろー」
雄平はそんなこと言って、また笑いが起こる。
あたし、ちょっと優越感。



