目からウロコが落ちた気分だった。
フォークダンスは、毎年二曲踊ることになっている。
ペアになって踊り、順に相手を変えていくものと、輪になって手を繋いで踊るものだ。
一曲目は、運が悪くなければ自分が好きな人と踊れるが、その代わりに他の人とも踊るということだし、しかも自分と踊るのは一瞬だけで、他の人と踊っている時間の方が長いのだ。
あたしは、好きな人と踊れるということだけしか考えていなかったけれど、確かに、恵の言うことはもっともだ。
「小宮と抜け出しちゃえば?」
あたしの提案に、目を丸くする恵。
「いいのかな、そんなことして…」
不安げに言うけれど、解決案が見つかってほっとしたのか、さっきより生き生きした表情をしている。
「小宮、いいって言うかな?みんなで騒ぎたいんじゃないかなぁ」
「二曲目は戻ってきて、みんなで踊ればいいじゃん」
その提案に、ぱっと笑顔になる恵。
「そっか!話してみる!」
「ここはいいから、今行っておいでよ」
「うん!ありがと!」
そう言って、壁の写真を見ていた小宮のもとに駆け寄る恵。
小宮は頷いているみたいだ。
恵の提案が採用されたらしい。
恵がこちらを見て、指で丸を作って見せた。



