きらめきシーズン~卒業までの12ヶ月~




後夜祭の前にクラスの出し物を軽く片付けることになっていたので、将太君と別れて、教室に戻った。


みんな壁の写真を見ながら、わいわいと盛り上がっている。


写真はしばらくそのままにしておくことにして、カメラや壁紙を片付け始めた。


「杏奈、見たよー。一年生の男の子とデートしてたでしょ」


恵が来て、壁紙を丸めるのを手伝ってくれる。


「やだ、見られちゃった?恵も小宮と回ったんでしょ」


「うん、えへへ」


ふにゃっとした顔で笑う恵。


「写真撮った?」


聞くと、うれしそうに上着のポケットから写真を取り出して見せてくれる。


ちょっと緊張した二人が、並んで写っていた。


「もうすっかり恋人同士って感じだね。お似合いだよ」


そう言うと、恵はあたしの腕をバシバシと叩く。


「やだぁー杏奈!ふふ、お似合いかぁ」


うれしそうな恵に、


「フォークダンス、小宮と踊れるといいね」


と言うと、ピタリと動きが止まった。


「どうしたの?」


恵の顔を覗き込むと、笑顔が消えていて、


「フォークダンス、行きたくない…」


つぶやくように言う。


「え!?何で!?」


驚いてそう聞くと、


「小宮が他の子と手繋ぐなんて、耐えられないよ」


眉を寄せて、泣きそうな顔で言う。