きらめきシーズン~卒業までの12ヶ月~




雄平の両手に包まれて、きつく抱きしめられた。


目がじんわりと熱くなる。


これは現実なの?


本物の雄平なの?


どうしてここにいるの?


わからないことばかりで混乱しながらも、雄平の体の熱さだけは、はっきりと感じていた。


安心した。


ドキドキしているのに、不思議と心が落ち着いていった。


ずっとこうしていたいと思った。


けれど雄平は、抱きしめたのと同じくらい乱暴に、あたしの両肩を持って体を離す。


「このバカ!心配したぞ!」


雄平があたしを叱りつけるので、つい、いつもの調子で言い返す。


「バカって何よ!そりゃあ、みんなに迷惑かけたのは悪かったけど、あたしはちゃんと決めた通りに次の場所に来たもん!」


自信満々にそう言うと、雄平がさらに声を荒げる。


「バァカ!!ここのどこが、“次の場所”なんだよ!」


「…へっ?」


雄平の言葉にぽかんとする。


すると雄平は、呆れたようにため息をついて言った。


「…バカ。ちゃんと確認しろ」


どうやらあたしは、場所を間違えていたらしい。