きらめきシーズン~卒業までの12ヶ月~




おそらく、まだみんなお土産屋さんにいたけれど、あたしが見つけられなかったせいで、勘違いして先に次の目的地に来てしまったのだろう。


あたしを待っていてくれたみんなに、申し訳なく思う。


戻って行き違いになっても困るので、きっともうすぐ来てくれるだろうことを信じ、境内の石段に腰かけて待つことにした。


手を後ろについて、上体を反らせる。


うっそうと茂った木々が枝を広げ、空がほとんど見えない。


時折、風がさわさわと葉を揺らし、野鳥が行ったり来たりしていた。


静かだった。


今までいた場所がにぎやかな観光地だった分、この静寂に違和感を感じる。


少し、心細くなる。


「まだかなぁ…」


わざと声を出して言ってみるけれど、静寂の中に吸い込まれて消えていき、そのことがあたしを不安にさせた。


ずいぶんと広い境内だから、別の場所にいるのだろうか。


探した方が良いのか、待っていた方が良いのか…。


わからない。


どうしたらいいのだろう。


軽いパニックに陥る。