きらめきシーズン~卒業までの12ヶ月~




三日目は、午前中に移動をして、午後から自由行動の時間が与えられていた。


恵と小宮は、照れくさそうに目を合わせては、微笑み合っていた。


見ているこちらが赤くなってしてしまうような光景に、あたしは心の底から満たされた気分になることができた。


そして、視線を移したのは、観光名所であるがゆえのトイレの大行列。


「先にお土産屋さん行ってて!」


あたしはみんなにそう言って、その列に並んだ。


なかなか進まず、旅のしおりを眺めながら順番を待った。


トイレから出た時にはかなり時間が経っていて、急いでお土産屋さんに向かう。


でも、甘く見ていた。


観光名所のお土産屋さんの規模は、半端じゃない。


お店を一軒一軒のぞきながらみんなを探すけれど、見つけられない。


腕時計を見ると、もう移動する予定の時間だった。


こういう時、携帯電話を持っていない不便さを痛感する。


でも、仕方がない。


はぐれた時は旅のしおりに従って移動することに決めていたから、あたしは次の場所に向かうことにした。


幸いにも歩いて行ける距離にあるお寺だ。


でも、その場所にも、みんなを見つけることができなかった。