きらめきシーズン~卒業までの12ヶ月~




一瞬目を丸くした香織だけど、すぐにニヤニヤして、


「やっぱりね」


と言った。


千葉のことすらも、香織にはお見通しだったらしい。


「あたし、真剣に考えてみようと思ってるんだ」


「うん、いいと思う。なんだか杏奈、いつもと違うもん。いつもは告白されて困ってるけど、今はうれしそう」


「そうかな」


そうかも、しれない。


千葉に好きだと言われて、最初は戸惑ったけれど、確かにうれしいと感じている。


「好きになれるといいね」


香織はそう言って、優しく微笑む。


胸が、きゅっと締め付けられた。


香織はいつも、こんなふうに親身になって相談に乗ってくれて、あたしの背中を押してくれる。


何度も、香織に救われた。


そんな香織を、あたしは応援できないの?


そんなことが、あるわけがない。


香織はあたしの親友。


大切な人だから。


「じゃああたしも、修学旅行中にがんばって雄平君に告白するよ!」


チクリとする胸の痛みから、目をそらす。


それでいい。


香織があたしのことを一番に考えてくれているように、あたしも香織を大切にしたいから。