きらめきシーズン~卒業までの12ヶ月~




ひとまずお風呂に行くことにして、あたし達は部屋を出た。


他のみんなは先に行っていて、香織だけが待っていてくれた。


きっと、誰もいない部屋に戻ったら、お風呂に行けないままぼんやりと座り込んでいたことだろう。


香織にまた救われた。


浴場に行くと、入れ違いにみんなが上がってきて、部屋の鍵を渡す。


「露天風呂あったよ。狭いけど、今はすいてるかも」


恵がそう教えてくれた。


恵の顔を見て、小宮のことを思い出す。


この後、二人はきちんと話してうまくいくんだと思うと、顔がニヤけてしまう。


でもあたしの口からは言えないので、なんとかごまかす。


「ありがと、恵。あたし露天風呂大好き」


そう言って恵をぎゅっと抱きしめると、石鹸の優しい香りがした。


「そんなに好きなのー?よかったね」


恵はあたしの頭をなでて笑う。


早く、小宮と話してほしくてウズウズする。