ひとまずお風呂に行くことにして、あたし達は部屋を出た。
他のみんなは先に行っていて、香織だけが待っていてくれた。
きっと、誰もいない部屋に戻ったら、お風呂に行けないままぼんやりと座り込んでいたことだろう。
香織にまた救われた。
浴場に行くと、入れ違いにみんなが上がってきて、部屋の鍵を渡す。
「露天風呂あったよ。狭いけど、今はすいてるかも」
恵がそう教えてくれた。
恵の顔を見て、小宮のことを思い出す。
この後、二人はきちんと話してうまくいくんだと思うと、顔がニヤけてしまう。
でもあたしの口からは言えないので、なんとかごまかす。
「ありがと、恵。あたし露天風呂大好き」
そう言って恵をぎゅっと抱きしめると、石鹸の優しい香りがした。
「そんなに好きなのー?よかったね」
恵はあたしの頭をなでて笑う。
早く、小宮と話してほしくてウズウズする。



