巡査長さんに帰って良いと言われたが、宝城さんを待つことにした。 私はカバンから一冊の本を取り出した。 『警察官になる方法』 「警察官、かぁ。」 ――――キキッ。 自転車を止める音がしたので急いで本をしまった。 「あれっ?君、事情聴取終わったんじゃないの?」 驚いた顔で交番に入ってくる。 「あ、いや…なんとなく、お巡りさんを待ちたい気分で…」