美愛は文句を言いながら俺の腹部をポカポカ叩きだした。 「美愛?どうしたんだよ」 「嫌だぁぁ。会いたくないぃ」 美愛が俺の背中に小さな手を回してきた。 「美愛?どうしたんだ?」 俺が聞くと、美愛はしばらく頬を膨らませていた。 「渚が来てくれないとさ、ハンバーグ食べれないぞ?」 俺の言葉に美愛は俯いて。 「わかった。じゃあ許す」 ちょっぴり上から目線で言って、美愛は俺から離れた。 美愛の中では、俺よりも食べ物の方が大事なんだろう。 それが悔しかった。