家を出た俺は商店街で肉、玉ねぎなどなどハンバーグの材料を買いそろえた。

 ハンバーグなんて作ってもらったことしかほとんどないわけで。材料は携帯で調べた。

 それから、ついでに携帯で料理が得意そうな女子に電話した。

「はぁーい、犬塚ですよぉー」

 電話したのは、犬塚渚。俺の元カノ。

「あ、渚?」

「玲央くん!?ご無沙汰です!」

 美愛にタメ口使われてたせいで、敬語を使われると違和感があった。

「あのさぁー、ハンバーグ。作れるか?」

「作れますよぉー」

「マジか!?今から俺の家で作ってくれないか?」

 俺は、藁にもすがるような思いで聞いた。

「玲央くんの頼みとあらば!」