「・・・え、・・・え・・・?」
水原くんの戸惑った声が聞こえる。
でもわたしはまだ頭を下げてる。
「ゆ、雪川さん、顔上げて」
「ごめんなさい・・・」
あ、声が震えてる。
ちゃんとしゃべらなきゃだめじゃん、わたし!
「雪川さん!」
水原くんがわたしの両肩をつかんで起こす。
水原くんは、目を見開いた。
理由は・・・そうか。
水原くんの目に映ったわたしは泣いていた。
「ごめんなさいっ・・・!
わたしのことかばってくれて先生たちに叱られて・・・っ!
それにっ・・・水原くんはわたしのこと傷つけないために黙っててくれたのに・・・わたし・・・水原くんのこと疑ってたっ・・・
ごめ・・・なさ・・・っ・・・!」
わたしの口からは途切れ途切れの言葉しか出てこない。
ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい・・・・・・。
わたしの頭の中は、その単語だけがぐるぐるしていた。

