教室に戻ると、みんなが歓声を上げる。



「お前らおせーよ!さては何かしてたんだろー!」

「水原お前、あのために今日は戦ってたんだな!!」

「いいとこ全部持って行きやがって!」



やっぱりみんなからかってくる。

でも、恥ずかしいよりも、嬉しいかも。



「雪川さん、おめでとー!」

「水原くんが惚れるんだもん、雪川さんはすごいよ!」

「どうせなら幸せになりなさいよね!」



女の子たちが、わたしに声をかけてくれる。

もう、釣り合わないって言われないの…?




「全くあんたたちは、お互い素直じゃないから大変なんだよ!」

呆れたように、理香ちゃん。


「そーそー、意地っ張りは直さなきゃね」

ニコッと笑う千夏ちゃん。



「二人とも、この俺に感謝しろよー?」

意地悪に笑う西野くん。




「西野、ありがとな。本当に」

「別れたらみんなで盛大に笑ってやるから!」


西野くんが笑う。

水原くんも笑った。



「ぜーったい、別れねーから!」



みんな、おおー!と言いながら、わたしの方を見る。


わたし!?


水原くんも、わたしの方を見た。



「ね?紗奈!」


また水原くんが笑う。

今日はこの笑顔、何度も見てる。


嬉しい…!



「うん!」



みんなに認めてもらえたんだ。


堂々と、水原くんの彼女でいていいんだ。



すごく嬉しい……………!