青いブレスレット

「…あのさ、一つ聞いてもいい?」


水原くんが言いにくそうに聞いてきた。



「え?なあに?」


「………元カレと戻るみたいなこと言ってたけど、それはもういいの…?」



…あ。

クリスマスのときに、水原くんに聞かれたんだった………。



「中谷の告白は断ったよ」

「…え!?」

「あのまま中谷と付き合えば、寂しい気持ちを紛らわせると思ってたけど、どうしても水原くんのことが忘れられなかったんだ」


水原くんは何も言わない。

わたしは言葉を続けた。



「振られるかもしれないけど、全力で、やれるだけのことをやろうって決めたの。わたしは、水原くんが好きだから」



そう言ったら急に、水原くんにまた抱きしめられた。


「わあっ!?」

「嬉しい。俺のこと好きって言ってくれて」



…それはこっちのセリフだよ。


わたしのことまた好きって言ってくれて、死ぬほど嬉しかったんだから。